今回からタイトルを【意外と知らない建設業の職人と仕事の内容】から【建設業の職種による仕事内容の違い】へ変更しました!今後も気分次第で変えていきます!
過去2回に渡り、建設業の各職種による仕事内容の違いを紹介してきました。今回は【躯体編3】となります。【躯体編1・2】もご興味ございましたらご覧ください。
【躯体編1】
【躯体編2】
建築現場
街中では常にどこかで見るごくありふれた光景で、その関係者でない限りあまり関心などない方は多いことでしょう。そこで働く職人さんは「ガテン系」とも言われ、力仕事の代名詞であることはよく知られていることです。その職人さんも数多くの職種があり、知名度の高いモノから低いモノまで幅広くあります。一般の方では立ち入ることのない職人さんの仕事内容を知ってもらえれば思います。
躯体工事・内外装工事
大まかに分けて躯体工事と内外装工事があります。
躯体工事は、その建物の元となる骨組みといったところでしょうか。どこかの国みたいに「床抜けちゃった」なんてあったら大問題ですからね超重要です。
内外装工事は、躯体に飾り付けするイメージですね。ドア、マド、壁、間仕切り、水回りなど多岐に渡ります。
ここまでは以前の引用で簡単に説明させていただきました。
【躯体編2】までで、鳶工、土工、鉄筋工、大工(型枠大工)とほぼメイン職種が出揃いました。ここまでは、仕事内容もなんとなくイメージできるレベルのことかと思います。基礎のメイン職種と紹介していますが、1F、2F、3Fと地上階へ上がっていってもメイン職種はこの職種でほぼ固定になります。
【躯体編3】では残りのメイン職種とスポット的な職種をご紹介させていただきます。
型枠解体工(解体屋)
仕事を依頼する際に大工(型枠大工)と型枠解体工がセットになることが通常なので、ほぼメイン職種と言えます。大工が型枠を作ってコンクリートを打ちます。その型枠を解体する職種になります。コンクリートが固まってからの作業で、内部作業が多く当然周りは囲まれています。コンクリートが熱を持っているので無茶苦茶暑い!
型枠も完璧ではありませんので、隙間からコンクリートが溢れてそのまま固まることがあります。こうなると厄介で、たまに「監督さん斫(はつ)ってくれなきゃとれねーぞ!」と言われたものです…。ここで解体した型枠は上階で転用します。そのため壊さない繊細さも重要です。
解体工メイン工具:バール
豆知識
圧送工(ポンプ屋)
「これ見たことある!」って方、結構いるんじゃないですかね?
躯体工事での一大イベントのコンクリート打設を行う職種で、後ろにある受け皿にミキサー車がコンクリートを入れ、それを主にピストン方式で送ります。下から見ただけでは上の状況が分かりませんよね?上ではこんなことになっています。
左に見えるのが土間工(土間工なんて言ってる人みたことない。通常は土間屋さんと呼ぶ)、コンクリートが出ている部分を持っているのが圧送工、細長いやつ(バイブレーター)を持っている2人が土工、左下はたぶん電気工。これ以外に鉄筋工、大工、設備工が何かあった時に対応できるように付き添いしている場合もあります。
夏場はコンクリートの固まるスピードが速くなるので、ポンプ車が詰まりやすくなります。この時に圧送工がよく言うセリフが「柔らかくしてくれ!」
構造上コンクリートの配合は決まっています。水を入れることによって強度が落ちるので当然できません。代わりに粘度を上げる「流動化剤」というものを投入しますが、これもいくらでも入れていいわけではないので、一定量でストップします。
豆知識
土間工(土間屋)
コンクリ-トを決められた高さで、綺麗に均していく職種で、画像の赤で囲った人が高さ(レベル)を見て、黄色で囲った人がそれを目安にトンボで均していきます。1回均して終わりじゃありません!これから2・3回に分けてさらに綺麗に仕上げていきます。ある程度固まってこないと仕上げられないので、土間工の作業時間は深夜に及ぶこともシバシバあります。基本的に「待ち」が長いので、トランプやってたりしてる職人さんもいたなぁ。土間工の方は沖縄の人が無茶苦茶多い印象でしたね。職人同士の会話は、何いってるか全然わからないレベルでした。
斫(はつ)り工(斫り屋)
まとめ
今回は型枠解体工、圧送工、土間工、斫り工の4職種を紹介させていただきました。スポット的な職種を主に紹介したので、知らない方が多かったかもしれませんね。次回は【躯体編4】になるか内外装になるか分かりませんが、書いていきたいと思います。最後までありがとうございました!